こんにちは。NPO法人アトピーを良くしたい(アト良く)の中村亜希子です。

先週の日曜日に行われた第60回アトピーサロンを開催しました。男性2名、女性5名、スタッフ2名、計9名で行った会の様子をレポをしたいと思います!

前半は参加者の方にお名前、参加理由、アトピー歴を話してもらいました。

・2回目の参加。今回のワークショップのテーマ「支援」について考えたいと思い参加した。まわりに自分のアトピーのことを話せなかったが、信頼できる友人には話せるようになった。生まれつきアトピー。小学校高学年から高校生にかけてがピークにひどく、住んでいた県内で三本指に入る重度だと言われた。実家から出て一人暮らししたことがアトピー改善のきっかけになった。(20代・女性)

・アトピーの人がまわりにおらず、話す機会がなかったため初めて参加した。職場の人たちはアトピーに理解がなく苦労してきた。どうすればアトピーの大変さを理解してもらえるのか?夜は睡眠薬を飲んで眠るようにしている。(30代・女性)

・19歳のときにアトピー発症。普段まわりの人には言えないので初めて参加した。美容系の学校へ通っていたため、少し肌が荒れるのだけもまわりに色々言われて嫌だった。ずっと薬で抑えていたが昨年脱ステ。一時悪化したが、風呂や温泉に入ることで見えるところは良くなった。さらに良くするため今度北海道の豊富温泉に行く予定。(20代・女性)

・「支援」というテーマに興味があり3回目の参加。受験の時期にアトピーが悪化し入院。ステロイドを使っていたが、脱ステをして豊富温泉に行った。それからは生活習慣を改め、筋トレやヨガに取り組み体温を上げることを意識。マッサージやストレッチも週3回は行うようにしている。(40代・男性)

・3回目の参加。豊富温泉体験ツアーに1週間参加したが、もう少し長期間の方が効果が分かると思った。まわりにアトピーと伝えているが、なかなか理解してもらえない。受験期に悪化して脱ステ。脱ステしてからはもう20年になる。思うように改善しないので再びステロイドを使おうか現在迷っている。(40代・男性)

・子どもの頃からアトピー。昨年から脱ステ、特に手がひどかった。うつ病だったときにマラソンに取り組みうつが改善した。そうしたらアトピーも良くなった。今は菌を使った化粧水に興味があり試したいと思っている。(30代・女性)

・アトピーの息子を育てた経験がある。息子のアトピーを良くしようと本を読みあさったときに「お母さんが元気である必要がある」という言葉に出会う。いろいろ試行錯誤したが、息子は独立後にアトピーが良くなった。自立するしたことが良くなるきっかけだったようだ。(60代・女性)

 

今回のワークショップは「アトピーを良くするDream Teamを創ろう!」

①自分(もしくはご家族)のアトピーを良くするために、5人のチームメンバーを選びます。(有名な本の著者、日本の名医、などではなく、実際に声をかけられそうな人)

②その5人それぞれにしてもらいたことを書きます。(金銭的に支援してもらいたい、背中を掻いてもらいたい、話しを聞いてもらいたいなど)

③そして自分がどう行動すればその人たちの支援が受けられると思うか、考えてもらいました。

①に関して、様々な人物があげられました。両親、兄弟、友人、皮膚科医、整体師、カウンセラー、学校の先生、先輩、温泉仲間、アト良く、Twitterのフォロワーなど。中でも面白かったのは会社の社長。「アトピーの人を積極的に採用するような社長はいないですかね〜」と。アトピーと仕事の両立はアトサロで良く出てくる話題のひとつで、社会人の方は必ずぶつかる壁でもあります。

そして②に関しては「理解してほしい」という声が多くあげられました。「アトピー」という言葉は知らない人はいないくらいポピュラーですが、その当事者の苦労やつらさを深くまで理解してもらうのは難しいと感じます。よほど近しい関係でなければそれを知る機会も無いですしね。一方で、アトピーだからって弱者ではない。人に心配をかけたくないから支援は必要ないとの意見もありました。正解はありません。いろいろな意見が出て、みんなでそれを共有します。

③も様々な意見が出ました。

・アトピー中心の生活だったから、「アトピーだから…」という思考はやめる。

・気づいてほしいと待つよりも、自分から話してみることでまわりの理解が得られるかも。

・明るこくいることで声をかけやすくする。

・あまり求めすぎないことも大事。

初めてのテーマで行ったワークショップ。これからも形を変えながらアトピーの「支援」とはなにか、みんなで考えるワークを行っていきたいと思います。

みなさんのDream Teamのメンバーはだれですか?

今回のアトサロでは参加者の女性が「アトピーがつらい」と涙する場面がありました。その方は帰り際に「参加できてよかったです」と笑顔を見せてくれました。このアトピーサロンも、またひとつの支援です。これからもみなさんの背中をそっと押せるような活動を続けていきますので、いつでも遊びに来てくださいね。

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