こんにちは。NPO法人アトピーを良くしたい(アト良く)の横井謙太郎です。

 

6/24(金)、「アトピーが治った。〜7人の闘い〜」が全国書店で販売スタートしました。ここまでくるのに丸1年かかりましたが、みなさんのご協力により無事に販売スタートすることができました。今日はここまで至までの経緯をお話したいと思います。

 

もう2年くらい前でしょうか、理事の長友と、「アト良くを広げていくためにはどうするべきか?」というテーマで打合せをしていたときのこと。たくさんのアイディアの中の1つが出版することでした。さらに、7人の登場人物がおもしろいのではないか?ということまで話し合ったことを今でも鮮明に覚えています。自費出版は最低300万、うーん、そんなお金はありません。クラウドファディングで集めるか?いやいや、そう簡単なことではないか。それでは商業出版の線で考えるか。いやいや、これも言うは易しか…

 

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しばらく、頭の中はこんなことをグルグル考えていました。まずは詳しい人に聞いてみるか。そのとき最初に浮かべたのが新灯印刷の後尾社長でした。これまた、理事の星野を通じて知り合った人です。

 

 

企画書も持たずに、後尾社長に会いにいき、頭の中にあることを話しました。今のアトピーの本は、ステロイドとか、脱ステがどうとか、ダニがとか、油がどうのという、やり方論ばかりが本屋に並んでいる。そこをあり方論で差別化したいこと。あり方論での共通点に注目することで、世の中のアトピーの人たちへのエールにしたいこと。また、神戸の皮膚科医清水良輔先生の協力をもらえること、などを語りました。

 

そうすると、後尾社長は「面白い、可能性あるかもしれない」と言い、出版社が思いあたったようでした。

 

数ヶ月が経った頃、「やっぱり出版ともなるとなかなか甘くないか」と諦めかけていた矢先、後尾社長から「横井さん、出版決まったよ!」と電話がかかってきました。一瞬状況が飲み込めなくて「何が決まったんですか?」と聞き直してしまったほどです。

 

そして、運命的だなと思ったのは、自由国民社の担当者さんが、大学時代までかなりアトピーがひどかったというのです。その後、企画の通り、アト良くと関係が深い7名のアトピーが良くなった人たちに声をかけ、インタビューをしてくれるライターさん、皮膚科医の清水良輔先生にも監修をしていただき、準備に取りかかりました。そうこうしているうちに、今や戦友である中村が私の前に現れ、理事になったと同時にその7名のうちの1人にもなりました。

 

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そして、丸1年。私にとっては1つの夢が叶った瞬間です。2016年6月24(金)。「アトピーが治った。」全国販売スタート

 

 

そして、2週間が経ち、「Amazonアトピー性皮膚炎ランキング1位」になり上々の滑り出し。7/23(土)には出版記念パーティを開催します。アトピーの方、そのご家族、アト良くを応援してくれるみなさま、多くの方にご参加いただけますと嬉しく思います。

 

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そして、前職の株式会社ネクストの井上社長に出版が決まったことを報告しにいきました。偶然にも販売日である6月24日です。30代の脂ののった時期をネクストで過ごし、マネジメントから新規事業(アトピーの有症者のためのモバイルサイト)まで幅広く経験させていただき、奢ることなく自信がつきました。だから、今のNPO法人アトピーを良くしたいがあります。それを伝えにいきました。「感動的だね。」と言われたときには、正直泣くかと思いました。

 

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7名のアトピー有症者それぞれの「アトピー半生」を振り返り、アトピーをどうとらえ、どう乗り越え、どのように人生を歩んでいったのか、事実を語ります。そこにはステロイド治療や脱ステロイドという手法の概念を超えたある共通点がありました。また、7人それぞれのアトピー有症者たちの良くなり方を、皮ふ科しみずクリニック院長清水良輔先生が心身医学的な視点から解説しています。「アトピーが治った。」はアトピー書籍としては今までにないものになったと思

います。

 

 

この本は、アトピー有症者やその家族にはぜひ読んでいただきたい。でも、アトピーではない人にも読んでもらいたい。日本では、アトピーという言葉はほとんど知られていて、「痒い病気だ」という認識がある。でもただかゆいだけではないんです。軽視されてしまうのも問題で、どんな状況になるのかを少しでも多くの方へ知ってもらいたい。私たちは社会のせいにも、社会に頼るわけでもありません。協力者がいたとしても最終的にアトピーを良くするのは本人だから。でも、少しだけ優しくなる社会。そんなことを創造しています。

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