NPO法人アトピーを良くしたい(アト良く)プロボノチームのたけひろです。初めてコラムを書くので、簡単に自己紹介させていただきます。
小さい頃からアトピーで、高校生までは悪くなることもありましたが、比較的軽い症状で月1くらいのペースで皮膚科に通っていました。大学生の頃から、生活習慣の乱れや過度のストレスで、かなり症状が悪化しました。現在まで、良い状態になっても、すぐに悪い状態に戻ってしまい、精神的にも肉体的にもかなり疲弊していました。仕事を辞め、アトピーサロン(アトサロ)に初めて参加し、自分と向き合うまでは…
参加したきっかけは、アトサロの存在を父から教えてもらったことです。ネットで検索してくれたようです。自分でも何かを感じ、【第74回アトピーサロン in とうきょうスカイツリー】に思い切って参加することにしました。
元々、すごく人前で話すことが苦手で、めちゃくちゃ緊張しました。話したことはハッキリ覚えていません(笑)
僕個人的には、アトピーはこれで治せるという絶対的な答えがないと思っています。その人なりの答えや方法に近づいていくことが大切だと思っていて、その1つの「きっかけ」がアトサロにはあると思いました。
また、みなさんの話を聞いていても「あ、やっぱりそう思うんだ」とか「なんだ、みんなそうだったのか!」など、安心と共感の場に感じました。
参加する前と後で大きく変わったことは以下の3点です。
・友達(仲間)ができた
・情報交換ができる
・ヒントを得られる
特に、友達や仲間ができることで、気持ちの部分でとても楽になりました。例えば、アトピーが酷くなって辛くなったとしても、アトサロがある!打ち明けられる場所が俺にはもうあるじゃん!怖くないじゃん!(アトピー自体はめっちゃ怖い)みたいな感じです(笑)
アトサロあっと言う間に終わり、アトサロ終了後、横井さんが「時間がある人でお茶しない?」と気軽に声をかけてくれました。5人でスタバに入りました。自分の緊張も解け、シンプルに楽しいく勉強にもなる時間でした。気がつくとお茶会も2時間が経っていて、アトサロと合計4時間半があっという間でした。
解散後、解放感もあり、興奮した僕は、帰るのが勿体なく感じ、スカイツリーを観てから帰ろうと思い、スカイツリーを真下から見上げられるベンチがで腰を下ろしました。アトサロもお茶会も終わったけど、実はそのベンチで自分の中だけで続きがありました。むしろここからが本題だったのかもしれない…
2019年7月21日(日)天気は曇り、そのベンチでのことを僕はツイッターや日記に綴りました。
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好きな音楽を複数聴き、心を落ち着かせた。しばらくすると、色んなこと思い出してくる。
仕事辞めたこととか、顔が痒くてぐちゅぐちゅで真っ赤で、1番状態が悪く絶望していた夏のこと。痒くて終に一睡もできず迎えた朝のこと。一睡もできないで外出したら、当たる風が激痛だった冬のこと。
大学時代アトピーの状態が悲惨な中、親父に「学校休んでも良い」?と聞くと、「全然休んでいい、無理しなくて良いよ。」と優しく返してくれたこと。挙げたらキリがないのでここら辺にしときます!
思い出しながら、涙がぼろぼろ出てきた。控えめに言っても号泣だった。
悔しさなのか、情けなさなのか、安心感か、これからの不安感かわからないけど、1番大きかったのはアトサロで打ち明けられたことだと思う。
というのも、アトピーについて家族以外にちゃんと打ち明けられたのは初めてだった。アトサロでは、うまく言葉にできなかったけど、何か、長年引っかかっていたつかえやおもりが取れたような気分になった。
その日は、曇りで霧がかり、スカイツリーの半分より上が見えなかった。その姿を見てまるで今の自分のようだと感じた。見えないけど、でもそこには確かにある。今の自分もアトピーという名の霧に長年外側も内側も覆われている状態なのではないだろうか。
そうふざけ半分で思うと、少し気が楽になった。
雲が晴れた後のスカイツリーは、いっそう綺麗なんだろうな。
隣には笑い合うカップルがいたのは覚えているけど、全く気にならなかった。俺は自分の道を歩いていく。先が見えない状態、アトピーが良くなる状態をイメージできなかった自分にとって、霧がかったスカイツリーはとても頼もしいものに思えた。
スカイツリーは、晴れだろうが、曇りだろうが、雨だろうが、堂々としている。自分もスカイツリーのように堂々としていたい、そう思った。
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アトピーのことでも、そうでないことでも、チャレンジしながらトライ&エラーを繰り返してきたことと思います。
ただそれ以上に、その過程とかその先に様々な発見とか意味が生じること、それに気づくことが重要だと私は考えます。やらないと、その先の発見もありません。
今の自分から過去の自分へのメッセージは、「どうか、意味を探すことに焦らないで」です。
意味や答えはそのときに見つからなくても、後から見つかることもあると思います。スカイツリーのように、一見関係ないようなことにも発見があるかもしれません。
スカイツリーを見たら、カップルが楽しそうに談笑するすぐ横で、号泣していた若者がいたことを思い出してくれれば幸いです(笑)
また、機会があればコラムを書きたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。