初のDREAM WISH PROJECT。主人公は茨城県に住むあるご家族です。以前、茨城で開催したアトピーサロンに参加してくれた3歳の息子をもつ元気いっぱいのママ。ご本人も昔からアトピーがあり苦労してきました。息子のせいちゃんも軽度のアトピーをもっています。さらに、せいちゃんは心疾患を患っています。アトピーでないご主人と、生後6ヶ月の赤ちゃんの4人家族。今回の夢は【ディズニーシーで大きな一歩を踏み出す】です。
ディズニーシーに行きたいという夢は、いつでもできそうなものだな、と思ったのが正直なところ。でも、打合せをしていると、このご家族にとっては大きな一歩なのだということが良くわかりました。アトピーと心疾患を考えると、県外に出たことは一度もない。外泊したことも一度もない。どうしても保守的になってしまい、子供と一緒にディズニーに来られるなんて想像もしていなかったそうです。
そんな夢の請負人となるわけですから、責任は重大です。早速ディズニーに連絡をし、障害者用にどのような対応をしてくれるのかを調べると、ディズニー内を移動する電車などは列に並ばずに待たなくて良いことがわかりました。また、乗り物も並んでいる時間帯はその列を離れても良いことになっています。
さて、ディズニー当日。ディズニーシーの前で待ち合わせをして、早速ディズニーシー内にあるパン屋さんのテラス席で少しインタビューをさせてもらいました。
どうして、このPROJECTに参加しようと思ったのですか?
始めは少し迷いました。でも、自分もせいちゃんもアトピーをもっていて、アトピーのことを少しでも広めたいと思う気持ちの方が強かったんです。それで、主人に相談する前に参加しますと言っていました(笑)ご主人にも聞いてみると、自分はアトピーを持っていないから、苦労を体験したことはないのですが、少しでも手助けになれればと思っていますと、優しい言葉に心がホワッとしました。
どうしてディズニーシーに行きたいと思ったのですか?
はじめは、自分が奇麗にお化粧をしてもらう夢を考えてみましたが、やはり家族みんなで叶えられる夢がいいなと思いました。ディズニーはiPadやDVDで良く見ていて、子供にとっても夢の国なんです。「ディズニーいついくのって?ってせいちゃんずっと聞いてたんもんねー?」「うん」。ディズニーにはもう2度と来られないと思っていてから、ここに来れば、はじめの大きな一歩が踏み出せると思ったんです。
せいちゃんのアトピーについてはどう考えていますか?
以前は、寝ているときに掻いていると、掻かないように抑制していました。でも、今は違います。寝ているときに掻いちゃうけど、そのときだけは掻いてもいいということにしています。かゆいときは摩るか手をつないであげるようにしています。
このインタビュー中、せいちゃんの2つのことに驚きました。
一つは、普段とても小食だというせいちゃんが、チョコレートパンやスープをたくさん食べていること。ご両親もこんなに食べるのは珍しいと言っていました。ディズニーに来られたワクワクがそうさせたのかもしれませんね。
もうひとつは、せいちゃんのアトピーに対する考え方がとても明確なこと。
普段、ご主人はママがかゆいとき摩ってくれるという話しをしているときに、せいちゃんが言いました、「ママのことトントンするの」。ママが「せいちゃんは、かゆいときにあとから痛くなるのがわかっているから掻かないようにしているんです」というと、せいちゃんが、「お風呂に入るの」とか「ムヒ塗るの」って、アトピーの対策を3歳の男の子が明確に言うんです。アトピーについて話している大人の会話を聴いていて、3歳の男の子が明確に答えるわけですから、これには驚きました。普段の意識がとても高いということなのでしょうね。
インタビューのあと、ディズニーシー内をゆっくりプラプラお散歩。ディズニーシー内の電車に乗ると、ママはいつもニコニコ、せいちゃんは初めて見るものばかりで驚きの表情、パパは淡々とした表情で、6ヶ月の赤ちゃんはずーっと寝ている(笑)こんな家族にほのぼのしながら写真を何枚も撮らせてもらいました。
メリーゴーランドに乗ったり、チップとデールや大好きなスティッチと写真を撮ったり、お船に乗ったり。家族で初めてのディズニーシーを満喫したご様子でした。僕は途中で失礼しましたが、家族で初めての宿泊も楽しまれたそうです。
翌日ママからいただいたFacebookのメッセージにこうありました。
【息子はディズニーだから元気なんだよとずっと昨日のことをおしゃべりしてました。】
これを見た瞬間、あー、本当にこの企画をやって良かったと心から思えました。。。(泣)さらに2週間後にはおハガキまでいただきまいた。一つの夢を叶えることができたようです。僕にとっても一生の宝物です。
2014年11月26日