こんばんは。NPO法人アトピーを良くしたい理事の中村亜希子です。
「○○でアトピーが完治した!」「アトピーを完治させるには?」「アトピー完治を目指しています!」
広告や本、個人のブログなどでこれらの言葉、よく見かけますね。これを読んでいる方の中にも完治を目標に治療に取り組んでいる方もいるかもしれません。
私の経験上、完治に近い状態になったとしても何かの拍子に顔を出す、それがアトピー。なのでもう完治は諦めています。こう言ってしまうと後向きな言葉に聞こえますが、前向きな意味で諦めているのです。ひょっこり顔を出してきたときに、受け入れられる心がないと
「治ったはずなのに!」
「なんでこんなに悪化したの?」
「何が悪かったんだろう?」
原因を追求し、自分を責め、どんどん苦しくなってしまうからです。そんなことを繰り返しているとだんだん卑屈になって、何もかもが楽しくなくなってしまいます。今もたまにプツプツと症状が出てきたらやだな~とは思うけれど、あまり落ち込まないようにしています。小さな目標を作り、この日までに良くしよう!頑張ろう!とモチベーションを保っています。例えば友達の結婚式だったり、旅行だったり、これから夏になるから海やプールに行くとか、特別なイベントなんてなくても、小さな目標をたくさん作るのは大切なことです。
その目標に向かうとき目指すは完治ではなく、ずばり「寛解」です!寛解(かんかい)とは、一時的あるいは表面上完治状態になること。治った!ではなく調子良い!といった感じ。それがずっと続いていくのが理想です。私のイメージでは、アトピーをやっつけるのではなく、アトピーと仲良くなる!「28年間もずっと一緒にいるので、寄り添って生きていく(出来れば大人しくしててね!)」という心持ちです。
とはいえ、やっつけたいという方も多くいらっしゃると思います。これは、心理学の世界では「外在化」といい有効な考え方だと言われています。問題を問題として扱わない、つまり自分のせいではなく、その問題が苦しめているんだという考え方で、その問題を本人から切り離してあげるということです。自分のアトピーに「かゆかゆ妖怪」とか「ボロボロ菌」とか名前をつけることが特徴ですね。その妖怪や菌と戦うイメージでアトピーが良くなる人もいるんですよね。
どちらの考え方でも、自分にあったスタンスを見つけること、考えてみることが大切です。いずれにしても、あまり気張らずに肩の力をぬきながら取り組みたいですね☆